この記事の内容
月のフェーズとは何か
月は自ら光を放っていません。私たちが見ているのは、太陽に照らされた半分を、夜ごとに変わる角度から眺めた姿です。月が地球から見て太陽と同じ側にあるとき、照らされた面は向こうを向き、月は暗く見えます。これが新月です。反対側にあるときは、照らされた面がまるごとこちらを向きます。これが満月です。そのあいだはすべて、角度の問題です。
つまりフェーズとは、月だけが持つ性質ではなく、太陽と月の関係です。占星術では、黄道に沿った太陽と月の距離として測ります。新月では両者が同じ度数に重なり、満月では向かい合うサインに位置します。
新月から次の新月までは、平均して29.50日。この値は2027年の新月から計算したもので、月の軌道が完全な円ではないため、ひとつひとつのサイクルは数時間ほど長くも短くもなります。日本語で暦の「月」と空の「月」が同じ字なのも、このサイクルがひと月の原型だからです。
8つのフェーズとその象徴
カレンダーでは月相を4つに分けるのが一般的ですが、占星術ではよく8つに分けます。円を均等に区切ると、ひとつのフェーズはおよそ3日半。サイクルの前半は満ちていく「ワクシング」(明るい部分が増える)、後半は欠けていく「ウェイニング」(明るい部分が減る)です。下の図は、太陽の光が片側から当たるなかで、地球のまわりの各位置にある月を示しています。
以下の意味は、振り返りのための問いとして読んでください。どれも伝統的なイメージで、計画や気持ちのなかで自分がいまどこにいるかを考える手がかりになります。特定の日に何をしてよいか、いけないかを決める規則ではありません。
- 新月:暗闇のなかの始まり。何を始めたいのかに気づき、まだ何も見えないうちに、静かに意図を定めるとき。
- 三日月:最初の細い光。アイデアが現実と出会い、必要なものを集めていく時期です。時間、情報、そして少しの勇気。
- 上弦の月:半分が光、半分が影。最初のひと押しの時期で、決断が求められ、小さな障害が「どれだけ大切に思っているか」を教えてくれます。
- 十三夜の月(満ちていく凸月):ほぼ満月。やり直すのではなく、始めたことを磨き、調整していく段階です。
- 満月:頂点と可視化。育ってきたものが姿を現します。振り返り、喜び、うまくいっていないことをはっきり見るのに自然なタイミングです。
- ディセミネイティング(欠けていく凸月):分かち合い。学んだことを伝え、言葉にし、まわりに還していく段階。
- 下弦の月:手放しと整理。ふたたび半分だけ光る月が、今度は「何を手放し、終わらせ、片づけるか」を問いかけます。
- バルサミック:暗闇の前の最後の細い月。休息、静けさ、消化の時間。次の始まりのために場所を空けます。
フェーズはカレンダーの規則ではなく、振り返りのための問いです。
ひとつのサイクルを最初から最後まで
この記事の冒頭の帯は、2027年の実際のサイクルを1日1枚の円で追ったものです。どの円も、その日について計算した輝面の割合で描かれています。
サイクルは2027年3月8日の魚座 (英語)の新月から始まります。魚座は12サインの最後。魚座の新月は、終わりでもあり始まりでもあるテーマ、つまり夢や想像力、やわらかなスタートと相性がよいとされます。上弦の月は2027年3月15日。暗闇のなかで立てた意図が、最初の試練を迎えるポイントです。
満月は2027年3月22日、天秤座 (英語)で迎えます。このとき太陽は向かいのサインにあります。満月はいつも一本の軸の上にあり、今回の軸は「自分」と「他者」をつなぐもの。天秤座の月は人間関係のバランスや公平さを問い、ホロスコープの反対側にある太陽は自立へと背中を押します。下弦の月は2027年3月30日。そして2027年4月6日の次の新月でサイクルは閉じ、別のサインでまた新しく始まります。
新月と満月の違い:テーマを決めるのはサイン
フェーズは、いまサイクルのどこにいるかを教えてくれます。サインは、そのサイクルが何についてなのかを教えてくれます。地のサインの新月なら仕事や日々の習慣に、水のサインの新月なら感情や親密さに、そのひと月の色合いが寄ります。満月では両端を見てください。月のサインと、その向かいにある太陽のサインです。
自分の出生図がわかっているなら、3つ目の層があります。その新月や満月が、あなたのホロスコープのどのハウス (英語)に入るかです。同じ新月でも、ある人には家庭のハウス、別の人には仕事のハウスに入り、テーマが個人的なものになります。パーソナル・ホロスコープは、この当てはめを毎日あなたに代わって行います。
新月と満月のあいだも、月は速く動き続けます。およそ2.3日ごとにサインを移り、2027年には160回サインが変わります。この速さこそ、占星術で月 (英語)が気分や欲求、日々のリズムを表す理由であり、生年月日だけでは月星座がわからないことがある理由でもあります。生まれた日に月がサインを移っていたなら、決め手は正確な出生時刻です。
ひと目でわかる2027年
2027年には満月が12回、新月が13回あります。下の表は各月の新月と満月を、日付とサインとともに並べたもの。1年の新月と満月がどのサインで起こるのかが、ひと目でわかります。
丸で囲まれているのは食です。月のノード(交点)の近くで起こる新月や満月で、太陽・月・地球が影を落とすほどぴったり並びます。占星術では、食を強調された新月・満月として扱います。詳しくは食のシーズンの記事でまとめています。そのほかの1年のサイクル、たとえばこうした新月・満月から水星逆行までは、天体カレンダーが1ページで見せてくれます。
やさしい習慣:新月と満月のジャーナル
月と付き合ういちばんシンプルな方法は、月に2回書くことです。1年続ければ、どんな表にも載っていない、あなた自身のリズムの記録が手元に残ります。
新月の日か、その直後に、3つの問いに答えます。
- 今月、何を始めたいか。あるいは何にもっと注意を向けたいか。
- 小さくて現実的な最初の一歩は、どんな形をしているか。
- この新月のサインは、その願いにどんな色を添えているか。
満月のころ、同じページに戻ってきます。
- 新月から今日までに、計画や気持ちのなかで何が見えてきたか。
- 誇らしく思えることは何か。はっきりうまくいっていないことは何か。
- サイクルの欠けていく後半に、何を手放せるか。
上弦と下弦の日には、1行だけ書き足してもかまいません。いま決断が必要なこと(上弦)と、片づけが必要なこと(下弦)。習慣はこれだけです。価値は一度の記入ではなく、繰り返しから生まれます。
1年間、月に2回書いてみてください。どんな表よりも、自分のリズムがよくわかるようになります。
あなたの出生時の月のフェーズ
あなたもまた、サイクルのある一点に生まれています。出生時のフェーズとは、出生図における太陽と月の角度、つまり生まれた瞬間に月が太陽からどれだけ先へ進んでいたかです。占星術家はこれを一種の気質、あなたが居心地よく感じるサイクルの時間帯として読みます。
このブログで使っている例のチャートを見てみましょう。1994年4月12日にリスボンで生まれたという架空の出生です。太陽は22° 牡羊座、月は11° 牡牛座で、太陽より少しだけ先にいます。これは新月フェーズの生まれで、物事を始めるのが好きで、やりながら学ぶ人として読まれることが多い配置です。もうひとつの架空のチャート、2026年3月6日にトロントで生まれた赤ちゃんの例では、太陽が15° 魚座、月が20° 天秤座にあり、すでにオポジションを越えています。これはディセミネイティングのフェーズで、分かち合い、教え、受け渡すことと結びつけられます。
自分のフェーズを知るには、出生図を開いて太陽と月を一緒に見てください。太陽・月・アセンダントの記事では、それぞれが単独で何を表すかを解説しています。フェーズは、その2つがどう協力しているかを表すものです。出生図の計算機なら、両方の位置が数秒でわかります。
よくある質問
占星術で新月と満月の違いは何ですか?
新月では太陽と月が同じサインにあり、月は暗く見えます。占星術ではこれを始まりや意図と結びつけます。満月では両者が向かい合うサインにあり、月は全面が照らされます。こちらは頂点、可視化、振り返りのときとして読まれます。新月がサイクルを開き、満月がその頂点を示します。
満月の日に生まれたことには、どんな意味がありますか?
出生図で月が太陽の正反対にあったという意味です。占星術家はこれを、2つの極を意識する性格として読むことがよくあります。対比をはっきり見てとり、人との関係を通して自分を見つけやすい人です。どの2つの極なのかは、太陽と月のサインが教えてくれます。
月のフェーズはそれぞれどれくらい続きますか?
8つに分ける方法では、ひとつのフェーズはサイクルの8分の1、およそ3日半です。正確な新月、上弦、満月、下弦はある一瞬ですが、占星術ではふつう、その前後の1日をそのフェーズの「窓」として扱います。
2027年に新月が13回あるのはなぜですか?
月のサイクルは平均29.50日なので、12サイクルを合わせても暦の1年より11日ほど短くなります。最初の新月が1月の早い時期に来ると、年末までに13回目の新月が収まります。2027年は新月13回、満月12回です。